「日本の企業ホームページの約8割はWordPress(ワードプレス)で作られている」
と言われるほど、WordPressは企業ホームページと相性が良いのです。
- 検索エンジンと相性が良く、集客に有利だから
- 制作会社に頼らなくても、社内運用できるから
- デザインバリエーションが豊富でカスタマイズできる
大きくこの3つが、WordPressで企業サイトを作るのが良い理由なのです。
ホームページ制作会社に依頼すると50万円〜150万円の制作費が必要になります。そのため私は「既成のWordPressテーマ」を使用して、低価格で高機能なホームページを、貴社のオンライン営業マンにすることを推奨しています。
WordPressというシステムは「テーマ」によって性能が変わります。つまり、多くの方はkづいていないかもしれませんが、ビジネス用のホームページを作るなら、ビジネス用のテーマを使用することが重要。
ここでは、有料・無料を問わず、数あるWordPressテーマの中から、企業のホームページに適したWordPressテーマを用途別に選んでみます。
企業サイトに適した「有料」WordPressテーマ
法人のホームページなら「有料のWordPressテーマ」をおすすめします。
なぜなら、有料のWordPressテーマは「ビジネスにおける信頼性」や「運用するための使いやすさ」などにおいて、無料のテーマよりも優れているからです。
企業のホームページとして使えるWordPressテーマをピックアップしました。
サイト名 | テーマの種類※ | ライセンス | 料金(税込) |
---|---|---|---|
Arkhe(アルケー) | 1 | 年間払い+自身名義のサイト | 6,600円/年 |
アセットコンバージョン | 3 | 買い切り+複数サイト利用可 | 33,000円~ |
deer | 1 | 買い切り | 16,800円 |
Emanon | 5 | 買い切り | 9,800円~ |
JIN:R | 28 | 買い切り+自身名義のサイト | 19,800円 |
Lightning | 1 | 年間払い+複数サイト利用可 | 9,900円/年 |
LIQUID PRESS | 10 | 買い切り+複数サイト利用可 | 16,280円~ |
New Standard | 1 | 買い切り | 29,700円 |
Nishiki Pro | 3 | 買い切り | 17,800円 |
Snow Monkey | 7 | 年間払い+複数サイト利用可 | 16,500円/年 |
SWELL(スウェル) | 1 | 買い切り+複数サイト利用可 | 17,600円 |
TCD | 79 | 買い切り+自身名義のサイト | 10,780円~ |
この中でも、目的にあわせて、特におすすめWordPressテーマをご紹介いたします。
上質なデザインを重視するなら、TCD
TCDのWordPressテーマは、信頼できるビジネスをイメージさせるデザインが特徴です。私も仕事柄、以前何度かお世話になったことがあります。誰でも魅力的なデザインになるように設計されてます。また、情報を整理するという点でも使いやすいナビゲーション設定ができるので、WordPressに触ったことがある人なら、簡単にホームページが作れます。
「SEOに強い」という謳い文句もありますが、Googleの公式ツールPageSpeedInsight でDEMOサイトを計測してみたところ「50点~70点」程度と、そこまで徹底したSEOは行っていないように見えます。また、1テーマ3万円~5万円という高価格帯ではあるものの「運営名義が変わるサイトには使えない」など、ライセンス面での縛りがあります。
そういう点で「デザインを優先したいビジネスオーナー」におすすめのテーマです。
低価格でバリエーション豊富、JIN:R
JIN:Rも、TCDと同じように、デザインのバリエーションが豊富。しかも¥19,800という手頃な価格なので、TCDでは予算オーバーの方にはおすすめです。ただ、TCDが法人向けの信頼感のあるデザインなら、JIN:Rは個人事業主のための優しい印象をあたえるデザインです。個人事業でやってる方にしっくりくると思います。
「SEOに強い」という謳い文句もありますが、Googleの公式ツールPageSpeedInsight でDEMOサイトを計測してみたところ「50点~70点」程度と、そこまで徹底したSEOは行っていないように見えます。また、1テーマ3万円~5万円という高価格帯ではあるものの「運営名義が変わるサイトには使えない」など、ライセンス面での縛りがあります。
以上から「デザインを重視したい個人事業主」におすすめのテーマです。
SEOに強いテーマなら、アセットコンバージョン
アセットコンバージョンは弊社で開発しているWordPressテーマです。地域名を使って検索上位に出やすくなるように、SEO対策を万全にしています。その結果 PageSpeedInsight での評価はほぼ満点。WordPressならではの「運用のしやすさ」も備わっているため、SEOをはより強くなっています。
テーマのバリエーションは現在3種類。選ぶには少し物足りなさもあると思います。しかし、様々なビジネスに応用が可能ですので「検索エンジンからの集客に力を入れたい」という事業オーナーに最適です。
また、ライセンスも他社と違って「1テーマ買い切り+複数サイトを作れる」というライセンスのため、Web制作会社やWebデザイナーの商用利用にも最適です。
アセットコンバージョンより安価な、Emanon
Emanonは、デザインはシンプル、SEOへの対策もしているWordPressテーマ。
ビジネス向けのWordPressテーマとして開発されており、独自のプラグインを利用することで更なるカスタマイズが可能になります。他と違うところは、「ランディングページ作成機能」があるため、広告を使いたい方の助けになると思います。
しかし、バランスの良さはありますが特別に特化しているわけではありません。テーマの種類や「ブランディング」目的として使うには物足りなさがあるでしょう。また、SEOについても、基本的な機能は備えていますが、万全には至っていません。
これらの特性から、機能性とコストのバランスを重視する中「個人事業のビジネス」には適したテーマだと思います。
ライセンスや価格が魅力の、SWELL
SWELLは、多機能性とカスタマイズの自由度が高いWordPressテーマです。直感的にデザインできるデザインパーツをたくさん所有していて、プログラミング知識がなくても、汎用性のあるデザインを簡単に作成できます。SEO対策や広告管理機能もあって、ビジネスでも通用するでしょう。
ただし、多機能なので、初心者には設定が複雑に感じられるかもしれません。そして、デザインセンスを持ち合わせていないと、単純に個人ブログ風なホームページになってしまうでしょう。
このことから、ビジネスオーナーよりも「Web制作会社」や「フリーランス」が扱ってこそ、その凄さを発揮できるものと言えるでしょう。
完全無料のWordPressテーマから選ぶ
一切予算をかけずに「無料のWordPressテーマ」で作ることもできます。
個人的に有料テーマと大きく違うと感じる点は、見た目の印象。有料テーマと比べると品質が落ちるため「信頼感」も落ちてしまう可能性を懸念します。
サイト名 | マニュアルの有無 | サポートの有無 |
Cocoon(コクーン) | あり | フォーラム |
BizVektor | あり | ☓ |
Business Press | ☓ | ☓ |
Habakiri | あり | フォーラム |
LIQUID | あり | ☓ |
Xeory(セオリー) | あり | フォーラム |
一部の有料テーマより優れたコスパ、XEORY
Xeoryは商用利用ができ、完全無料のWordPressテーマです。このテーマはコンテンツSEOの会社が開発したもので「検索エンジンに強い」を売りにしています。GoogleのLightHouseで73点を獲得し、SEOのパフォーマンスが高く評価されてます。そのため「下手な有料テーマより、Xeoryがコストパフォーマンスが良い」と言うSEOの専門家も少なくありません。
とはいえ、デザイン性やGoogleのスコアにおいて疑問も残りますが、「ホームページをオウンドメディア化していきたい」という方に選ばれるビジネステーマではないでしょうか。
シンプルなデザインが好きなら、Business Press
もう一つ、無料で企業ホームページで使えるテーマを上げるならBusinessPressです。私は使ってはいませんが、Xeoryのような派手なデザインではなく、シンプルで控えめなデザインが好まれる業種にはあうとおもいます。
サポートやマニュアルというものがないと不安かもしれませんが、インターネット検索をすると情報は出てきますので、心配はいらないかと思います。ビジネスとしての信頼性を示すより「名刺変わり、企業パンフレットとして」という個人事業主におすすめします。
企業サイトに最適なWordPressテーマとは?
一通りご紹介しましたが、ここからは「そもそも、どんなWordPressテーマが企業のホームページに適しているのか」という、私なりの選択基準を話します。決して特別な内容ではありませんが、みなさんが改めて自分の目で最適なテーマを選んでいただくための参考になれば幸いです。
デザイン性
デザインの価値は「カッコよさ」ではありません。そもそもデザインとは「色や形で問題を解決すること」であり、私は主に以下の3つの点でデザインを評価します。
- 「信頼できる会社」のイメージを保てるのか
- 訪問者が使いやすい構成に整理できるのか
- 情報が読みやすく疲れないか
カッコよさを追求するあまり「見る人の事を考えないホームページ」になっていたり、見た目にこだわりを持たないあまり「依頼したくならない怪しい会社」に見えてしまうこともあります。
上記のラインに自信がない方は、ぜひ参考にしてください。
SEO(検索エンジン最適化)
WordPressの大きな魅力の一つが、検索エンジン集客との相性の良さです。検索エンジンマーケティングにおいては最も重要なのがホームページになります。SEOを考慮し、Googleから高い評価を得ているホームページであれば、集客にも使えるということです。
- Googleスコアを示す PageSpeedInsight での評価
- 構造化データマークアップへの対応
- HTMLマークアップ、リンク動線の構成
ホームページにおける内部SEOが充実してるほど、検索エンジン集客においても有利になるため、
ライセンス
WordPressテーマには大きく以下のライセンスの確認が必要です。
- 買い切り/年間払い
- 1サイトのみ/自身名義のサイト/複数サイト利用可
自社ホームページを安く済ませようと思ったら一番いいのは「買切り・複数利用可」というライセンスです。しかしWordPressテーマ販売元によって、ライセンスは様々なので確認が必要です。
明記されていない場合もあるので「複数のサイトに使いたい」という方は、事前に確認することをおすすめします。
企業向けテーマ選びの教訓
企業のウェブサイトを作る時、WordPressのテーマを使うと、安く、そして早くサイトを立ち上げることができます。でも、テーマ選びには気を付けるところがあるんです。ここでは、企業向けのテーマを選ぶ時の教訓をお伝えしますね。
あくまで格安ツール、完璧を求めないこと
WordPressのテーマは、お金をかけずに手軽にホームページを作るために開発されているツールです。いわゆる「汎用的なもの」です。なので、カスタマイズや独自性を求めると、本末転倒。逆に手間やコストが増えてしまうこともあります。
たとえば、自由度の高いテーマを選んだ時。
「自社にあったホームページにするぞ」と思う反面、たくさんの設定や調整に手間がかかります。そういう意味では、シンプルなテーマは、運用が簡単になります。
テーマの特徴を理解しておくことが大切で「その範囲内で最大限の効果を出す」と思って使ってみると、良い結果に繋がります。
デザイン予算を抑えた分、中身に投資すること
WordPressのテーマを使うことで、ホームページの制作予算を大きく抑えることができます。
ですが「安くホームページ作れたね」ではちょっともったいないです。
抑えた制作予算は、ホームページの中身、つまりコンテンツを充実させるために使ってください。
そもそも、ホームページはプレゼンテーションのツールです。だから「ホームページは24時間働く営業マン」と言われます。いかに効果的に商品やサービスをアピールできるかが重要。
魅力的で説得力のあるコンテンツを作って、お客様を引き付けることで、販促効率を高めることができるんです。
探すのにムダに時間を欠けすぎないこと
せっかく効率よくウェブサイトを作ろうと思っているのに、テーマ選びに時間をかけすぎてしまうのはもったいないですよね。
WordPressテーマであれば、ある程度、誰でも簡単にホームページの運用がしやすくなっています。有料テーマはお金もかかるので、気になるものは、調べるより問い合わせるのが早いです。
テーマ選びに悩む時間を、コンテンツ作りに使ってください。
まとめ
WordPressのテーマを使うことで、ホームページが「低予算+短期間」で立ち上げられます。
しかし、個人事業主の方なら無料テーマでも十分かもしれませんが、法人の場合は「信頼あるイメージ」を大切にするという点で、私なら有料テーマを推奨します。
有料テーマの中でも、デザイン性を重視するなら「TCD」や「Jin:R」。
TCDは法人向けの信頼感のあるデザインが特徴で、Jin:Rは個人事業主向けの優しい印象のデザインが魅力だからです。
一方、検索エンジンからの集客を重視するなら「アセットコンバージョン」や「Emanon」。
アセットコンバージョンは弊社で開発したテーマで、SEO対策が万全です。EmanonはシンプルなデザインながらSEO対策も施されており、価格もすこし安いようです。
WordPressテーマを使って制作予算を抑えたら「安くすんで良かった」ではなく、浮いた予算は必ずコンテンツへ投資して、会社の営業マンとしてホームページを機能させてください。
魅力的で説得力のあるコンテンツを作ることこそ、販促効率を高める肝の部分です。もし制作代行、執筆代行、サポートなどのご相談があれば、ぜひ私まで お問い合わせ ください。
貴社のホームページが、24時間働く優秀な営業マンになりますように。
執筆者:大山のりよし
1980年9月28日生まれ。28歳から大手企業での制作、マーケティングディレクションに携わる。ベンチャー企業にて、メディア事業の立上から制作ディレクション、ライティング、SEOを先導して行い、2019年株式会社WINQを創業。2024年Kindleにて「ローカルSEOのすべて」を出版。
- キーワードマーケティング歴15年
- 300万個以上のキーワードの効果を分析
- 美容業界で月300件の成果獲得
- 元・国内トップアフィリエイター
- アセットコンバージョン開発者