メリット・デメリットでわかる、小さな会社がWordPressを選ぶ理由

WordPress（ワードプレス）は、世界でも日本国内でも、最も利用者の多いホームページ作成ツールです。W3Techによれば、以下のようなシェア率が報告されています。

ツール名	国内シェア
WordPress	82.9％
Shopify	2.8%
Adobe Systems	2.7%
Jimdo	1.8%
カラーミーショップ	1.8%

世界でも、WordPressの利用率は43.5％と大きいですが、特に日本では圧倒的な利用者数を誇っています。

ここでは「なぜ、多くの企業はWordPressを選ぶのか」という点を踏まえ、あなたにとって「WordPressは良い選択になるのか」をお伝えします。

WordPressを選ぶメリットは何？

ホームページを作るなら「WordPressがいい」という声が多いですね。それを裏付けるように、国内・世界的にも導入率はトップ。しかし、なぜ多くの会社はWordPressでホームページを作るのでしょうか？

月額利用料なしで使用できる

ホームページ作成ツールは、月額のシステム利用料が発生します。しかし、WordPressにはシステム利用料がありません。なぜなら、オープンソース（無償で公開されたプログラム）だからです。

そのため、Web制作会社もホームページの管理システムとして提案しやすく、クライアントも便利で安くて都合がいい。WordPressならではの「提案のしやすさ」が、国内シェア82.9％ というシェア率に影響していると考えられます。

検索エンジンとの相性がいい

WordPressはリリース当時から「検索エンジンとの相性がいい」と公式発言があったため「SEOにはWordPressが最適だ」という話が広まりました。実際その通りで、検索エンジンに上がりやすいのは、WordPressを使ったサイトです。他のツールでは、なかなかそうは行きません。

「他のホームページ作成ツールでも、検索エンジン集客はできるでしょ？」と思うかもしれませんが、そうではありません。同じ戦略をとっても「WordPress以外のツールでは、集客しにくい」のが私の本音です。

具体的な要因についての解説は難しいので控えますが、検索エンジンとの相性がWordPressを選ぶ大きな理由になっています。

カスタマイズの柔軟性が高い

小さな企業サイトから、大規模企業のサイトまで。集客用からブランディング用のホームページまで。様々な目的のホームページに利用されます。その理由は、柔軟なカスタマイズができるからです。

Web制作会社では、お客様のご要望に合わせたデザインを用意し、コーダーの手によってWordPressに反映させます。つまり、技術力があれば、WordPressのテーマテンプレートを使用しなくても、理想的なホームページを作り上げることができるのです。（その分、制作費は高額になると思いますが）

参考｜【16社比較】自分でホームページ作成したい方に、プロが推奨するツール5選

WordPressは、難しいツールなのか？

Webの知識がない人にとっては、WordPressが難しく見えるかもしれません。

しかし、WordPressは本来ブログシステムとして開発されました。「コード不要で情報発信ができる」というのが、WordPressの本質なのです。

一般の人には難しそうに見える理由がありますが、実際はどうなのでしょうか。

ドメイン、サーバの契約が必要なので、難しそうに見える

「ドメインって何？サーバって何？」と思う方も多いでしょう。確かに、これらの用語を初めて聞くと難しく感じるかもしれません。

ドメインは、あなたのホームページの住所のようなもの。例えば、「 www.あなたの会社名.com 」といった具合です。また、サーバは、あなたのホームページを設置する土地のようなもの。これらの契約は「ホスティングサービスの契約」といいます。ドメインもサーバも、同じ会社で契約すると管理がラクです。

参考｜エックスサーバーで、サーバーとドメインを契約する

難しい話に聞こえるかもしれませんが、契約手続きはインターネットでお買い物をするのと同じ感覚。やってみると「あ、こんなものか」と思えるくらい簡単です。

Web制作会社がホームページを作るから、難しそうに見える

プロのWeb制作会社が作ったホームページを見ると、とても難しそうに感じますね。見やすくてカッコいいデザインのホームページになっています。しかし、WordPressがこれだけ浸透した理由の背景には、初心者でも使えるという点もあります。

WordPressでは「テーマ」と呼ばれる、デザインテンプレートがたくさん用意されています。これらのテーマを使えば、コーディングの知識がなくても、ビジネスで使える高品質なホームページが簡単に作れます。

私たちも「アセットコンバージョン」という、SEOに強く、地域集客に役立つホームページが簡単に作れるテーマを提供しています。このようなテーマを使えば、専門知識がなくても、効果的なビジネスサイトを構築できるのです。

例えば、カスタマイザー機能が備わっており、色やフォント、レイアウトなどを視覚的に調整できます。これにより、プログラミングの知識がなくても、自分好みのデザインに変更することが可能です。

さらに、WordPressの管理画面は直感的に設計されており、記事の投稿や編集、メニューの作成、ウィジェットの追加など、基本的な操作はとても簡単です。

このように、テーマを使うことで、WordPressは誰でも簡単に扱えるツールとなりました。

参考｜コンテンツ作成（アセットコンバージョンマニュアル）

WordPressを使うデメリットは何？

扱うのが難しくないのであれば、ぜひ導入したいですよね。でも、完璧なツールではありません。そこで、初心者の方に知っておいてほしいデメリットを紹介します。

セキュリティへの注意が必要

WordPressは多くの企業が利用する、人気の高いシステムです。そのため、悪意のある人たちの標的になりやすいのです。管理者ができる対策としては、セキュリティ対策の優れたサーバを使うこと。そして、強力なパスワードを使ったり、セキュリティプラグインを導入することです。

定期的な更新作業がある

WordPressでは、セキュリティ改善や機能改善など、アップデートが常に行われています。そのため、定期的に更新する必要があります。アップグレードがされるのは良いことですが、更新後にもサイトが正しく動いているか確認する必要があるため、手間もあります。

年に1〜2回くらい、専門家にメンテナンスを依頼することをおすすめします。そうすれば、より安心してサイト運営ができるからです。

予期せぬ変更への対応

稀に「メジャーアップデート」と呼ばれる、WordPressの大きなアップデートが行われます。これにより、これまで使っていたテーマや、プラグインが動かなくなることがあります。

しかし、心配する必要はありません。

こういう時は、専門家に相談するのが一番です。

年に1〜2回くらい、専門家にメンテナンスを依頼しましょう。新しいものに替えたり、設定を変えたり、対応を提案してくれると思います。※メジャーアップデートは、ご自身で対応するのは、やや難しいと思われます。

小さい会社がWordPressを選ぶ理由

さて、ここまでWordPressのメリットやデメリットをお伝えしてきました。WordPressを選ぶべきかを決断するために、他のツールとの違いをまとめてみます。

比較軸	WordPress	他のツール
システム料	無料	多くの場合、月額料金が必要
ページ数	無制限	プランによって制限あり
更新難度	専門知識は不要	専門知識は不要
SEO	上位表示されやすい	WordPressより不利
カスタマイズ性	高	中
拡張性	高（法人にも対応可）	中（個人事業向け）
デザイン性	高（完全オリジナルも可能）	中（テンプレート制限）
セキュリティ	対策必要	対策必要
メンテナンス	定期的に必要	メンテナンス不要

この表を参考にしながら、あらためてWordPressテーマのメリットについて触れてみたいと思います。

運用の負担が少ない

他のホームページ作成ツールでは月額のシステム利用料が必要ですが、WordPressはオープンソースのため、この費用が不要です。さらに、作成できるページ数に上限がないため、大きなホームページにも対応できます。

検索エンジン集客に有利

WordPressの大きな強みは、検索エンジンとの相性の良さです。他のツールと比べても、WordPressで作られたサイトは検索結果で上位に表示されやすい。この強みは、検索エンジン集客にも力を入れたいと考えている会社にとって、大きなメリットです。

カスタマイズが柔軟

WordPressの魅力は、会社の成長に合わせて、ホームページも進化させられることです。初めは簡単なテーマを使ってスタートし、ページを少しずつ追加していくことで、オンラインでのお客様対応ができるホームページへと進化します。ブランディングや、採用サイトなどにも使えるので、慣れておくといいでしょう。